記事一覧

革の移植

アップロードファイル 119-1.jpgアップロードファイル 119-2.jpgアップロードファイル 119-3.jpgアップロードファイル 119-4.jpgアップロードファイル 119-5.jpg

少し革のお話を。

布を発明する以前の人類は、動物の皮を衣服にしていました。
でも皮は腐るし、乾燥すると硬くなります。
この欠点を解消する為の作業が『鞣し(なめし)』です。
昔は動物の脂や草・木の汁に漬けたり、煙でいぶしたりしました。
現在では金属(クローム)やミモザ等から抽出したエキス(タンニン)で鞣すことがほとんどです。

ちなみに鞣す前の状態を『皮』、後を『革』と呼びます。

さてさて家具の修理のお話。

昔からよく、
「革のソファが、座面やアームだけ擦れて汚くなった。何とかならないか?」と聞かれます。


解決策としては、

①全体を張替え(革・布・合皮)

②一部を張替え(本体は革で残して、クッション部分のみ布など)

http://www.fuji21.co.jp/blog/diary.cgi?no=80

③革を塗装する

http://www.kagusyuri.com/repair/repair04_repaint/repaint_leather01.htm

④一部だけ革で張替えてその部分だけ塗装する。


そして今回ご紹介するのは、
⑤要らなくなったソファの革を移植する
というもの。

もちろん多少の色の違いは出ますが、不要なものを再活用できてとってもエコなやり方です。
仕上がりもバッチリ!


昔は、①の全体を張替えるという方法しかご提案できなかったのですが、いろいろ経験を積むうちに多くのメニューが加わってきました。


より多くの選択肢の中から選んでいただけるよう、日々精進いたします。