木材は、針葉樹と広葉樹に分けられます。
その名の通り、
“針状の葉を持つ樹木”と、“広い葉をもつ樹木”です。
一般的に、針葉樹はまっすぐに、高く育ちます。
葉が針状のため、影になりにくいため、そのまま上に伸びていくのです。
だから針葉樹は柱など、長く、まっすぐな部材が必要な、建築の分野で多く使われます。
それに対して広葉樹は、幹が枝分けれを繰り返し、横へ横へと広がっていきます。
「この木なんの木~」のCMの木も、もちろんモンキーポッドという広葉樹。
ではなぜ針葉樹のようにまっすぐに伸びないのでしょうか?
それは葉っぱの面積が大きいため、下側が影になってしまうから。
影ができると下の葉が栄養をつくることができないため、兄さんたち(先にできた葉)の邪魔にならないように、兄思いの弟(新しい葉)は横へ横へと成長するわけです。
公園等で、一度木の形をよーく見てみてください。
そして家具の世界では多くの場合、広葉樹を使います。
例外もありますが、一般的に広葉樹の方が硬くて重く、家具作りには適しているからです。
でも前述の通り、枝分けれを繰り返しながら成長するため、太くてまっすぐな木はなかなかないため、材料の確保が大切なのです。
旭川という町は、広葉樹の丸太の、おそらく日本一の集積地です。
私たちが、大阪や東京のショールームと離れた旭川という場所にも工房を構える最大の理由でもあります。
現在旭川に来ていますが、大きな理由のひとつが『丸太買い』。
良い丸太を見つけ、数年間の乾燥期間を経て、テーブル等に仕上げていくのです。
なんとも気の長くなる話なのですが、北海道の広い空の下だと、
「どうなるべな~」
と、ゆったりした気持ちになってしまうので不思議です。